第23節 ミラン vs インテル ( 0 – 3 )

守備時と攻撃時のフォーメーション

インテル守備時① 5 – 3 – 2

3-5-2から両ワイドが下がって5バックへ移行。ハーフウェーラインから前線がボールにあたる。

インテル 5-3-2

インテル守備時② 5 – 2 – 3

ボールが右サイドに流れるとバレッラ(23)が、左サイドに流れるとエリクセン(24)が上がってスペースを埋める。

インテル 5-2-3
インテル 5-2-3

インテル攻撃時① 2 – 3 – 2 – 3

ビルドアップ時は2-3-2-3のWW型。ペリシッチ(14)が前線に駆け上がり、ハキミ(2)とバストーニ(95)がブロゾヴィッチ(77)と2列目を形成する。

インテル 2-3-2-3

インテル攻撃時② 1 – 3 – 2 – 4

相手陣内ではハキミ(2)とシュクリニアル(37)がポジションを上げる。

インテル 1-3-2-4

ミラン守備時① 3 – 2 – 3 – 2

インテルの2-3-2-3に対し、エルナンデス(19)がハキミ(インテル2)を、カラブリア(2)がペリシッチ(インテル14)をマークするマンツーマンで応戦する。

ミラン 3-2-3-2

ミラン守備時② 4 – 2 – 3 – 1

先制されてからは4-2-3-1からのマンツーマン。イブラヒモビッチ(11)がデ・フライ(インテル6)に付く。ボールが出てから中盤が動き出し、レビッチ(12)がシュクリニアル(インテル37)に、チャルハノール(10)がブラゾヴィッチ(インテル77)に、サレマーカーズ(56)がバストーニ(インテル95)にあたる。

ミラン 4-2-3-1
ミラン 4-2-3-1

ミラン攻撃時① 3 – 2 – 3 – 2

イブラヒモビッチ(11)とレビッチ(12)が2トップを組むMM型の3-2-3-2。4-2-3-1からレビッチ(12)とエルナンデス(19)がポジションを上げる。

ミラン 3-2-3-2

ミラン攻撃時② 3 – 2 – 1 – 4

サレマーカーズ(56)とエルナンデス(19)が前線に上がって4トップに移行した形。

ミラン 3-2-1-4

2-3-2-3 3-2-3-2

厳しい日程の中での首位争い直接対決を迎えたミラン。インテルのビルドアップに対して高い位置からマンツーマンを仕掛けるが、ボールへのアプローチが遅れ、パスの出所を抑え込めない。

インテルのビルドアップはWW型の2-3-2-3。5レーンに並ぶ。

[A]のスペースでマルティネス(10)が、[ B ]のスペースでルカク(9)がポストになり、攻撃の起点になる。

ミランは3-2-3-2のMM型からのマンツーマンで仕掛けるが、左サイドの寄せが遅れる。

4分、インテルのビルドアップ。ミランは4-2-3-1の状態。レビッチ(赤12)がシュクリニアル(白37)に向かう。ハキミ(白2)が空いている。

シュクリニアル(白37)からハキミ(白2)へ。ミランは3-2-3-2へ移行。エルナンデス(赤19)がハキミ(白2)に向かう。

エルナンデス(赤19)が詰める前に、ハキミ(白2)は縦にフィード。

ルカク(白9)がロマニョーリ(赤19)の前に出ている。

ロマニョーリ(赤13)を払いのけ、ルカク(白9)が抜け出す。

ボックスで2対1。ケア(赤24)がマルティネス(白10)のマークを捨て、ボールに向かう。ルカク(白9)はマルティネス(白10)へ。

ケア(赤24)がスライディングで弾く。

こぼれたボールをルカク(白9)が拾う間にミランはボックス内に3-1ブロック(黄⬜︎)を形成。ケシエ(赤79)がボールにプレス。ルカク(白9)はセンタリングのモーション。

キックフェイント。

ケシエ(赤79)を外したルカク(白9)はボックスのコーナーへ。マルティネス(白10)がケア(赤24)とカラブリア(赤2)の間へ、ペリシッチ(白14)がカラブリア(白14)の裏へ入る。ミラン守備陣はボールとマークを同一視できない。ルカク(白9)と距離があり、足が止まる。

フリーでルカク(白9)がキック。

至近距離からのクロスはケア(赤24)の頭上を通過し、走り込むマルティネス(白10)へ。ドンナルンマ(赤99)も出れない。

マルティネス(白10)が頭で合わせる。

マルティネス(白10)のヘッドが決まり、インテルが先制する。

トップ下のマルティネス

コーナーまでボールを運んだインテルだが、攻めきれずボールを最後尾まで戻す。釣り出され陣形が整っていないミランの中央のスペースをマルティネスが突く。

11分、インテルのビルドアップ。最後尾のデ・フライ(6)が右サイドでボールを受けると全体がスライド。エリクセン(24)がボールを引き出しに下がる動きに合わせ、マルティネス(10)が中央のスペースに降りる。

キーパーまでボールを下げ、ビルドアップから仕切り直すインテル。ミランは自陣から釣り出された状態で、選手配置が乱れている。バンダノヴィッチ(白1)はブロゾヴィッチ(白77)を飛ばしてスペースに下がってきたマルティネス(白10)へグラウンダーのスロー。ケア(赤24)が詰める。

ケア(赤24)が寄せる前にマルティネス(白10)はターン、前を向く。ケシエ(赤79)が中に絞り、スペースをカバー。

前を向いたマルティネス(白10)はすかさず右へ。ケア(赤24)が左へ踏み込む。

切り返しで左へ。

ケア(赤24)を抜いたマルティネス(白10)の前をセンターフォワードと両ウイングが走る。ケシエ(赤79)はリトリート。

マルティネス(白10)はルカク(白9)が外に方向を変えたタイミングで中にカットイン。

ケア(赤24)が後ろからマルティネス(白10)の足を払ってしまう。

ケア(赤24)はイエローカード。11分で守備の要にカードが提示される、大きいプレーになった。

ルカクのレイオフ

選手がスライドしながらシステムを維持するインテルにミランの守備が追いつかない。寄せが遅れる事で1対1でかわされ、数的不利を招いてしまう。

24分、インテルのビルドアップ。外周に沿ってスライドし、2-3-2-3をキープ。

インテルの2-3-2-3に対し、ミランは4-2-3-1。ボールをもらいに下がったエリクセン(白24)にバストーニ(白95)からパスが出る。トナーリ(赤8)がエリクセン(白24)に向かう。

エリクセン(白24)はダイレクトでバストーニ(白95)へ戻す。

サレマーカーズ(赤56)がペリシッチ(白14)のマークをカラブリア(赤2)に受け渡してボールに向かう。同時にチャルハノール(赤10)もブロゾヴィッチ(白77)のマークを離して前へ出る。バストーニ(白95)はキーパーへ戻す。

チャルハノール(赤10)はキーパーへ。

バンダノヴィッチ(白1)はデ・フライ(白6)を飛ばしてシュクリニアル(白37)へ。ハキミ(白2)がボールを貰いに下がる。

レビッチ(赤12)は縦を切りに行く。トナーリ(赤8)が絞りながら下がる。ハキミ(白2)が降りてできたウイングのスペースにバレッラ(白23)が入る。

遅れて縦を切りに行ったレビッチ(赤12)が切り返しでシュクリニアル(白37)に交わされる。シュクリニアル(白37)はドリブルで前へ。

ウイングレーンで2対1(白○)。エルナンデス(赤19)がボールに釣られてしまい、マークのハキミ(白2)がフリーに。シュクリニアル(白37)は、バレッラ(白23)が空けたハーフスペースに降りてきたルカク(枠外)に楔をぶつける。

ウイングレーンのバレッラ(白23)は、マークのケシエ(赤79)を引き連れルカク(白9)が下がってできたスペースに侵入。空いたウイングレーンを駆け上がるハキミ(白2)にルカク(白9)が楔を流す。

ハキミ(白2)がフリーでドリブル。バレッラ(白23)のマークのケシエ(赤79)がボールに釣られてしまう。

ハキミ(白2)からバレッラ(白23)へ。ケア(赤24)とカラブリア(赤2)がスライドでカバー。

ドリブルで仕掛けるバレッラ(白23)が中にカットイン。

ディフェンスの意識が中に向く。バレッラ(白23)は空いている左サイドへ。

ペリシッチ(白14)が走り込み、縦へ。カラブリア(赤2)が詰める。

ペリシッチ(白14)が中へ上げる。

ケア(赤24)がクリア。コーナーへ逃れる。

23節を終えて

高い位置からのマンツーマンで仕掛けたミランだが、準備不足は否めない。守備のコンセンサスが感じ難いちぐはぐなゲームへの入りは、開始4分の失点と無関係ではないだろう。厳しい日程が続くが、なんとか粘りたい。

選手配置 : footballtactics.net
画像引用 : DAZN