第13節 サッスオーロ vs ミラン ( 1 – 2 )

守備時と攻撃時のフォーメーション

サッスオーロ守備時 4 – 4 – 2

4-4-2のマンツーマン。マークを受け渡しながら流動的にポジションを入れ替えていく。

サッスオーロ 4-4-2
サッスオーロ 4-4-2

サッスオーロ攻撃時① 2 – 3 – 2 – 3

ビルドアップ時はWW型。4-4-2から両サイドバックが1列上がってブラビア(68)と共に2列目を形成。トラオレ(23)が1列下がってロペス(8)と3列目を組み、両サイドハーフが前線まで上がって3トップになった形。WWの形は崩さずに、流動的にポジションを交換していく。

サッスオーロ 2-3-2-3
サッスオーロ 2-3-2-3

サッスオーロ攻撃時② 2 – 3 – 5

押し込んでからは前の5枚が5トップ化。フェラーリ(31)がゲームの組み立てに加わり、状況によって1-4-5に変化する。

サッスオーロ 2-3-5

ミラン攻撃時 2 – 4 – 2 – 2

レオン(17)とディアス(21)の2トップ。空いているサイドのスペースに、2列目やサイドバックが積極的にオーバーラップしていく。

ミラン 2-4-2-2
ミラン 2-4-2-2

ミラン守備時① 4 – 2 – 2 – 2

2列目が開いて相手サイドバックをケア。2トップがボランチと両センターバックの3枚をみる。

ミラン 4-2-2-2

ミラン守備時② 4 – 4 – 2

自陣に戻ってからは2列目がフラットに並ぶ4-4-2に移行する。

ミラン 4-4-2

ミラン守備時③ 5 – 3 – 1 – 1

サイドを広く使うサッスオーロに対し、ボランチの1枚がサイドバックとセンターバックの間にできたスペースを埋めて5バックに。2列目はスライドするが、中央の3-1ブロックは維持。

ミラン 5-3-1-1

サッスオーロのプレス耐性

アタッキングサードまで運んだボールを奪われたミランは即時奪回を敢行するも、サッスオーロにプレスの網を破られカウンターを返されてしまう。

20分、ミランの攻撃。サレーマーカース(白56)に縦パスが出る。ロジェリオ(黒6)が追う。

ロジェリオ(黒6)がサレーマーカース(白56)の前に入りボールを奪取。

ロジェリオ(黒6)からフェラーリ(黒31)へ。トラオレ(黒23)がトナーリ(白8)を剥がしにかかる。

フェラーリ(黒31)がルックアップし、トラオレ(黒23)の動きを把握。

トナーリ(白8)の裏を取るトラオレ(黒6)にフェラーリ(黒31)から浮き球が出る。

ボールを収めたトラオレ(黒23)に対し、ミランは3人で囲みにいく。ジュリチッチ(黒10)がサポートに寄る。

トラオレ(黒23)は向かってくるカラブリア(白2)を外側にかわし、自陣ゴール方向へ。

トナーリ(白8)とディアス(白21)がトラオレ(黒23)を追う。ジュリチッチ(黒10)が裏を抜ける。

トラオレ(黒23)は、ディアス(白21)とトナーリ(白8)の門と、ディアス(白21)とカラブリア(白2)の門を同時に通し、ボールをジュリチッチ(黒10)へ渡す。3対2を突破されたミランは数的不利の状況。

ジュリチッチ(黒10)からロペス(黒8)へ。

ロペス(黒8)がドリブルでボールを運ぶ。ミランはリトリート。

ロペス(黒8)からベラルディ(黒25)へ。

ベラルディ(黒25)からトリアン(黒22)へ。

トリアン(黒22)から中へ。

ケシエ(白79)が弾いてコーナーに逃れる。

えぐる

開始直後、6秒でゴールを奪ったミランがその僅か8分後、右サイドをえぐりきりゴールネットを揺らす。オフサイドの判定によりゴールは取り消されたが、イブラヒモビッチ不在時においても攻撃力の高さを見せつけた。

ディフェンダーがボールとマークを同一視できない為、得点の期待が非常に高まるサイドをえぐったセンタリング。黄1・黄2のスペースにボールを運ぶ為、ディフェンスラインの裏を狙う。

8分、ミランのディフェンスラインからのビルドアップ。ボールはカラブリア(白2)からカルル(白20)へ。

カルル(白20)が右サイドに流れるサレーマーカース(白56)へ大きく蹴り出す。

ディアス(白21)のマークでロジェリオ(黒6)がポジションを上げている。ロジェリオ(黒6)が空けたスペースをサレーマーカース(白56)が狙う。サッスオーロはディフェンスラインがスライドして対応。

サレーマーカース(白56)のトラップが乱れる。フェッラーリ(黒31)はボールに詰めずにロジェリオ(黒6)の戻りを待つ。フェラーリ(黒31)の裏を狙うレオン(白17)をマルロン(黒2)がマーク。ディアス(白21)は、戻るロジェリオ(黒6)の視界の外からレオン(白17)が空けたスペースを狙う。

レオン(白17)がフェラーリ(黒31)の裏を狙う。中を空けたくないマルロン(黒2)は、中に残るためレオン(白17)のマークを放す。ロジェリオ(黒6)がレオン(白17)を追う。ディアス(白21)はマルロン(黒2)の裏へ。

ディアス(白21)もマルロン(黒2)の視界の外にポジショニングしているが、サレーマーカース(白56)はレオン(白17)へのパスを選択。

レオン(白17)は触るとみせかけ股を通してチェンジオブペース。縦に体ひとつ抜け出す。

レオン(白17)は黄1のスペースへ1発でボールを押し出し、スピードに乗ったままロジェリオ(黒6)の前を横切りサイドをえぐる。

ニアを埋めるマルロン(黒2)とブラビア(黒68)。ファーに入るトリアン(黒22)。ゴール前にディアス(白21)。レオン(白17)のパスはマイナスのエリアを通ってペナルティーアークへ。

レオン(白17)のパスにチャルハノール(白10)が走り込む。

コントロールされたシュートがワンバウンドでゴールに吸い込まれる。

サレーマーカース(白56)のオフサイドの判定で得点は取り消された。

第13節を終えて

キックオフ前後の5分間は得点の入りやすい時間帯と言われる。開始直後の先制点は素晴らしいが、終了間際の失点はいただけない。特に終了間際はノーファールを意識し、セットプレーを与えないようにしたい。

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issue082 2021年1月号


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