第5節 ミラン vs ローマ ( 3 – 3 )

守備時と攻撃時のフォーメーション

ローマ守備時① 5 – 4 – 1

Wボランチ・2シャドーの3-4-2-1から両サイドハーフが下がって2シャドーが開く。この形からWボランチの1枚がアンカーになる5-1-3-1、さらにボールサイドのシャドーが1列上がって5-1-2-2に状況に合わせて変化する。

ローマ 5-4-1

ローマ守備時② 4 – 4 – 2

5-4-1からボールサイドのシャドーとサイドハーフが1列ずつ上がり、ディフェンスラインがスライドする。2トップがミランの両センターバックにつき、1列上がったサイドハーフが中盤のスペースを埋める。

ローマ 4-4-2

ローマ守備時③ 3 – 3 – 3 – 1

5-1-3-1からの変化形。5バックのうち、ボールサイドの2枚が1列上がってライン際までスライド。同時にアンカーと中盤の3枚もライン際までスライドし、3-3の2ラインを形成。5バックの残り3枚がゴール前を固める。

ローマ 3-3-3-1

ローマ攻撃時 3 – 1 – 3 – 3

両サイドハーフが前線でワイドに展開し、3トップ・2シャドーに。ビルドアップの際、最後尾まで降りていたボランチの1枚がアンカーの位置に移る。状況により、2シャドーが前線に上がって5トップに変化する。

ローマ 3-1-3-3

ミラン守備時① 4 – 2 – 3 – 1

4バック+Wボランチの6枚ブロックでサイドに追い込む。サイドに追い込んでからは、ボールサイドのサイドバックとボランチがボール保持者に対してチャレンジ&カバー。中央は3-1の4枚ブロックで対応する。

ミラン 4-2-3-1

ミラン守備時② 4 – 1 – 3 – 2

べナセルかチャルハノールがポジションを上げ2トップに移行。前の5枚のマンツーマンでパスコースを消し、キーパーにボールを蹴らせる。

ミラン 4-1-3-2

ミラン攻撃時① 3 – 3 – 1 – 3

1-1に追いつかれてからは、べナセルがセンターバックの間に落ち、最終ラインを3枚にしてビルドアップ。中盤までボールを運んでからべナセルが上がり、2-4-1-3へ。

ミラン 3-3-1-3

ミラン攻撃時② 2 – 4 – 1 – 3

相手陣地に入ってからは2-4-1-3へ移行。イブラヒモビッチとチャルハノールが自由に動き、空いたスペースにサイドやボランチが入り込む。

ミラン 2-4-1-3

5レーンによるローマのシステムチェンジ

5レーンにバランスよくポジションをとるローマ。3-6-1の中盤6枚がフレキシブルに動き、次々とシステムを変えていく。

15分、ローマの攻撃。ボランチのヴェレトゥ(17)と中央センターバックのマンチーニ(23)が、最後尾で左右のハーフスペースに入る。左右のセンターバック(3・24)は1列上がってウイングへ、ボランチのペレグリーニ(7)がセントラルへ入り2列目を形成。2シャドー(11・77)が左右のハーフスペースに開く。サイドハーフの2枚が前線に上がっていて、2-3-2-3になっている。

48分、ローマの攻撃。5レーンに前の5枚が1枚ずつ入っている。

12分、ローマの攻撃。左サイドのスピナツォーラ(3)がウイングでボールをキープ。ジェコ(9)がセントラルに残り、中盤の3枚(77・7・11)と右サイドのカルスドルプ(2)がボール側のレーンに1つずつスライドした形。

37分、ローマの攻撃。ハーフスペースでボールを受け、攻撃の起点になるペドロ(11)。

35分、ローマの守備。ボールサイドの2レーンに1枚ずつ入り、逆サイドはセントラルに絞った5-1-3-1。

20分、ローマの守備。5-1-3-1から5バックの左2枚がサイドに寄せて3-3-3-1に移行した形。最終ラインはセントラルに3枚、2列目・3列目は左から1レーンに1枚ずつ入っている。

35分、ローマの守備。5-4-1からカルスドルプ(2)とペドロ(11)が1列ずつ上がった4-4-2。3ラインでハーフスペースを埋め(3・7・11)、ウイングで縦を切っている(2)。ボールを持っているエルナンデスにはパスコースが無い。

先制点にみるミランの得点パターン

ミランの守備は、右サイドにボールを誘導し、サイドバックのカラブリアによる1対1でボールを奪取する為、右サイドの深い位置から攻撃が開始される。チャルハノールが左へサイドチェンジ、左サイドのレオンからファーサイドのイブラヒモビッチにボールを配給する、右・左・右の展開で相手ディフェンスを揺さぶる。

ミランが狙っているのがペナルティーエリア赤◯のスペース。左サイドからの攻撃で、5レーンのセントラルに入るファーサイドのディフェンダー(白24)の死角にイブラヒモビッチ(赤11)が入れるように、赤◯のスペースから逆算してビルドアップしている。

1分、ローマの攻撃。ヴェレトゥ(白17)からジェコ(白9)に楔が入る。

ジェコ(白9)の落としがチャルハノール(赤10)へ。チャルハノールはダイレクトで画面外のイブラヒモビッチに叩く。常にイブラヒモビッチの位置を把握している様子がうかがえる。チャルハノールはパス&ゴーでピッチ中央へ。

イブラヒモビッチ(赤11)がチャルハノール(赤10)へ落とす。サーレマーカース(赤56)がイブラヒモビッチをアンダーラップで追い越し、レオン(赤17)は左サイドへ開く。

チャルハノール(赤10)が左へサイドチェンジ。エルナンデス(赤19)がアンダーラップ、サーレマーカース(赤56)がセンターにポジションを取り、イブラヒモビッチ(赤11)がファーサイドに向かう。

ボールがレオン(赤17)に渡る。イブラヒモビッチはクンブラ(白24)の視野の外を通る。

顔を振ってイブラヒモビッチ(赤11)の位置を確認するクンブラ(白24)。カルスドルプ(白2)はエルナンデス(赤19)をイバニョス(白3)へ受け渡し、レオン(赤17)につく。エルナンデスはイバニョスの裏を通って縦に抜け、イバニョスのポジションを下げさせる。

ローマのディフェンスは5レーンにバランスよく入りスペースは消しているが、ボールにプレッシャーがかかっていない。ここでレオン(赤17)が中に仕掛ける。

レオン(赤17)がハーフスペースでノープレッシャー。ハーフスペースでプレッシャーがない状況では、精度の高いピンポイントのボールを配給できる。ボールにプレッシャーが掛かっていないので、クンブラ(白24)はラインを上げられず、後ろ向きで下がりながら死角のイブラヒモビッチ(赤11)をマークしなければならない。

懸命に足を伸ばすクンブラ(白24)。爪先をかすめるようにして落ちたボールをイブラヒモビッチ(赤11)が器用にさわり、開始1分、ミランが鮮やかに先制する。

5節を終えて

3失点だがそれほどダメージは無い。レオンを軸にした左サイドからの攻撃で2点を取っているのも高評価。5人の交代枠をフルに使ってバックアップの選手をシーズンの序盤から使っておきたい。

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選手配置 : footballtactics.net
画像引用 : DAZN