第4節 インテル vs ミラン ( 1 – 2 )

守備時と攻撃時のフォーメーション

インテル攻撃時① 3 – 2 – 1 – 4

両サイドバックがウイングの位置まで上がり、3-2-1-4を形成。カウンターの際はルカクがレイオフのポストになり、空いたポジションを中盤とサイドバックが埋めていく。前線でボールを回している間に3バックもポジションを上げ、前から下がってきたボールをサイドを換えながら前線に配給する。ボールを失った場合はサイドに追い込みながらリトリート。

インテル 3-2-1-4

ミラン守備時① 4 – 2 – 3 – 1

押し込まれてからは、イブラヒモビッチを前線に残して2列目も引き、バイタル付近に4-2ブロックを敷く。ボールを奪った後はサイドバックの位置からビルドアップ。

ミラン 4-2-3-1

ミラン守備時② 4 2 – 3 – 1 ( サイド仕様 )

ウイングプレーでサイドを広く使われた際、2列目とボランチに距離がある場合は、バイタル付近の4-2ブロックからサイドバックが離れボールにあたる。さらにボールサイドのボランチがサイドバックをカバーし、バイタル付近は3-1ブロックで対応する。

ミラン 4-2-3-1(サイド仕様)

ミラン守備時③ 4 – 1 – 2 – 3

インテルがディフェンスラインまでボールを下げた場合、片方のボランチが1列上がり、チャルハノールと2枚でインテルのダブルボランチにあたる。

ミラン 4-1-2-3

インテル攻撃時② 2 – 3 – 3 – 2

ディフェンスラインからのビルドアップ時、コラロフとダンブロージオが両サイドに開き、デ・フライが右方向に1列上がる。バンダノビッチがデ・フライが空けたスペースからボールを配給する。

インテル 2-3-3-2

ミラン攻撃時 2 – 4 – 1 – 3

中盤はべナセルとケシエが縦の関係になるダイヤモンド型。自由に動き回るチャルハノールが空けたスペースにイブラヒモビッチが降りてくる中のパターンと、サイドチェンジでピッチを大きく使う外のパターンを組み合わせる。

ミラン 2-4-1-3

インテル守備時① 5 – 3 – 2

押し込まれた場合は5バックを形成。中盤の3枚が中に絞ってサイドへ追い込む。

インテル 5-3-2

インテル守備時② 4 – 3 – 1 – 2

サイド攻撃対策。ボールサイドのサイドバックが1列上がって中盤に加わる。4枚になったバックラインがボールサイドにスライドする。

インテル 4-3-1-2

インテルの速攻とミランの守備

9分、インテルのカウンター。両サイドバックが中盤に上がった3-5-2の形。トップ下のバレッラに楔が入る。

べナセル(赤4)がバレッラ(白23)にあたる。バレッラは楔のパスをハキミ(白2)へ落とす。

バレッラ(白23)の落としたボールを追いかけたべナセル(赤4)がハキミ(白2)にかわされる。バレッラはハキミと入れ替わり縦へ。ハキミは中にドリブル。

インテルは白◯のポジション(3-2-1-4)に移行。ルカク(白9)に楔を打ち込むハキミ(白2)。ミランはリトリート。

ルカクは楔を⑦のポジションに落として③のポジションへ。リトリートしているミランはべナセル(赤4)とレオン(赤17)が絞りながら戻り、ケシエ(赤79)がボールをケア。

ボールは⑦から⑥へ。

ボールは⑥から①へ。ミランは4-2-3-1(サイド仕様)で対応。

ミランがインテルの速攻を防ぐ。

ミランのカウンター

10分、インテルの速攻を防いだミランがバイタルエリアでボール奪取。右サイドの深い位置から強力な縦の推進力でPKをもぎ取る。

ボールを奪ったべナセル(赤4)がカラブリア(赤2)の前方の赤◯スペースにパス。

べナセル(赤4)に寄せたマルティネス(白10)がそのままカラブリア(赤2)に寄せる。カラブリアはファーストタッチでさらに前方の赤◯スペースにボールを押し出しマルティネスを置き去りにする。

ペリシッチ(白14)がカラブリア(赤2)に寄せるが、カラブリアはまたしてもワンタッチで前方の赤◯スペースにボールを押し出し、ペリシッチをかわす。

ブロゾビッチ(白77)の寄せに対し、カラブリア(赤2)はダイレクトで縦にパス。これがブロゾビッチとビダル(白22)の狭い門を抜く。

パスの先にはチャルハノール(赤10)。カラブリアはここまでわずか3タッチ。

フリーでターンするチャルハノール(赤10)。イブラヒモビッチ(赤11)がすでにコラロフ(白11)の前に出ている。デ・フライ(白6)がボールにアタックするが間に合わず、チャルハノールからイブラヒモビッチにスルーパスが出る。

悠然とボールを持ち込むイブラヒモビッチ(赤11)にコラロフ(白11)が追いつく。ダンブロージオ(白33)がゴール前まで戻るが、レオン(赤17)はイブラヒモビッチとスウィッチの動き。

イブラヒモビッチはゴールに向かっていないが、コラロフが後ろからイブラヒモビッチの足を刈ってしまい、PKを献上。

ミランのカウンター part 2

15分、ミランが再度右サイドで優位性を見せる。自陣右コーナー付近で奪ったボールを縦→左→右と大きく展開したカウンターが炸裂。インテルを突き放す。

コーナー付近でカラブリア(赤2)がペリシッチ(白14)からボールを奪う。

カラブリア(赤2)からサレーマーカース(赤56)へ。

下がりながらボールを受けに行くサレーマーカース(赤56)。寄せに来るブロゾビッチ(白77)をターン1発で置き去りにする。

ドリブルでボールを運ぶサレーマーカース(赤56)。

サレーマーカース(赤56)からチャルハノール(赤10)へ。チャルハノールは一発でレオン(赤17)へサイドチェンジ。この時点ではデ・フライ(白6)がイブラヒモビッチ(赤11)を見ている。

イブラヒモビッチ(赤11)がマークを外しに行く。デ・フライ(白6)はコラロフ(白11)にマークの受け渡しを支持。縦に向かうレオン(赤17)につくダンブロージオ(白33)。

レオン(赤17)が中へフェイントを入れる。ダンブロージオ(白33)の重心が完全に軸足に乗ってしまい、レオンの縦の動きについて行けない。イブラヒモビッチ(赤11)がコラロフ(白11)の死角に移動している(黄◯)。

レオン(赤17)に抜かれたダンブロージオ(白33)のカバーに向かうデ・フライ(白6)。合わせてスライドするコラロフ(白11)。ノーマークでディフェンスラインの裏を狙うイブラヒモビッチ(赤11)。

レオン(赤17)から精度の高いクロスが入る。完璧なタイミングでスペースに入ったイブラヒモビッチ(赤11)のシュートがインテルゴールに突き刺さった。

インテルのカウンター

右サイドバックのハキミを起点に縦に早い攻撃を仕掛けていたインテルが27分、やはり右サイドを起点にした崩しでミランのゴールネットを揺らし、反撃の狼煙を上げる。

カウンターを仕掛けながら4-2-3-1に移行するインテル。④のポジションに流れたルカク(白9)にビダル(白22)から楔が入る。

ミランは3-1ブロック(黄◻︎)がスライド。ルカク(白9)の落としがプレスバックするエルナンデス(赤19)とケシエ(赤79)の間を抜け、ハキミ(白2)へ。

中へのドリブルでタメを作るハキミ(白2)。エルナンデス(赤19)が下がったため、ケシエ(赤79)がハキミに寄せる。合わせてべナセル(赤4)もポジションを上げる。

サレーマーカース(赤56)がボールに寄っていて、マッチアップ(黄◯)のコラロフ(白11)がフリー。ディフェンスラインが左サイドにスライドしているため、ペリシッチ(白14)もフリー(白◯)。ハキミ(白2)からコラロフにサイドチェンジのパスが出る。

バックラインをスライドさせるミラン。ボールサイドは3対2(黄◻︎)の状況。

マルティネスがセンターバックの間にポジションを移す(白◯)。サイドで2対1(黄◻︎)、マルティネスがフリー、エルナンデスの死角に入るルカク(黄◯)。コラロフは赤◯スペースへのパスを選択。

えぐったペリシッチからディフェンスラインの裏に鋭いボールが入る。ドンナルンマが弾いてコースが変わったボールをルカクが押し込み、インテルが1点差に詰め寄る。

4節を終えて

サイドバックのマッチアップで、ハキミ対エルナンデスはハキミが優勢、カラブリア対ペリシッチはカラブリアが優勢。お互い右サイドを起点に攻撃を見せるが、ミランのカウンターの精度が優った。

選手配置 : footballtactics.net
画像引用 : DAZN