守備時と攻撃時のフォーメーション
ミラン 4 – 2 – 3 – 1
攻守共に4-2-3-1。守備では中のパスコースを切ってサイドに追い込む。攻撃は高い位置を取るサイドバックを起点にしたサイドアタックが中心。
クロトーネ守備時 5 – 3 – 2
5バックのサイドバックが相手サイドバックを見る。中盤3枚はスライドしてボールサイドをケア。
クロトーネ攻撃時 3 – 3 – 2 – 2
モリーナを経由してサイドチェンジ。ペレイラからのクロスに中が合わせる。トップの位置から降りてくるドラグシュのポストプレーも秀逸。
クロトーネの巧みな展開
攻撃時はサイドバックとサイドハーフが1列上がり5-3-2から3-3-2-2にシフトするクロトーネ。開始4分、右→左→右とピッチを大きく使った展開でミランを揺さぶる。
マガジャンからゴレミッチへのグラウンダーのパス。深さを取るマッローネをチェックするレビッチの裏を通している。
ゴレミッチから1列上がったモリーナへのパス。
モリーナのファーストタッチ。向かってくるカラブリアが届かない赤丸のスペースで右足で蹴る為に、左足で狙っているスペースにボールを押し出している。
トップの位置から降りてくるドラグシュへ。ドラグシュにはケシエが付いている。
ドラグシュも右サイドに展開する為、赤丸のスペースにボールを押し出す。
ケシエを置き去りにし、右サイドのペレイラへ。
ペレイラがダイレクトで中に放り込む。ガッビアに弾かれるがボールはタッチを割り、ミランを守備陣地に押し込んだ。
ミランのモリーナ対策
モリーナを起点にサイドチェンジを狙うクロトーネに対し、ミランは素早く守備を修正。パスコースを限定する事でカラブリアがモリーナにプレッシャーをかける。
6分、レビッチがマッローネへのパスコースを切る。チャルハノールがチガリーニに付いているが、サレーマーカースは中のパスコースを切り、ゴレミッチのパスコースを縦に限定する。
サイドチェンジのコースを切りに行くカラブリア。パスコースが限定されているのでカラブリアの寄せが早い。モリーナにかわされるが、中には蹴らせない。
カラブリアをかわしたモリーナからシミーへ。ミランはディフェンスラインのスライドで対応。シミーはザネラートに戻す。
ザネラートがペレイラへのサイドチェンジを狙う。トナーリが寄せ、メッシアスはケシエが見ている。
ケシエがインターセプト。
クロトーネのカラブリア対策
カラブリアにモリーナを抑えられたクロトーネは、トナーリとマッチアップしていたザネラートのポジションを上げる事でカラブリアを深い位置に釘付けにする。
17分、ミランは前線が中のパスコースを切り、ボールを縦に誘導。
ポジションを上げたザネラートをカラブリアがマークしている。モリーナはフリーでペレイラにサイドチェンジ。
クロトーネは右サイドで2対2を作る事に成功する。
トナーリの2列抜き
目の前でクロトーネにしてやられたトナーリが、すぐさま反撃の一撃。「ネクストピルロ」の片鱗を見せた。
18分、カラブリアからサレーマーカースへ。カラブリアはパス&ゴーで縦に。
サレーマーカースは下がりながらトナーリへパス。ゴレミッチがサレーマーカースについてくる。カラブリアは縦へ。モリーナがカラブリアをマーク。
タメを作るトナーリ。ゴレミッチが上がりモリーナが下がった事により、赤丸のスペースが出来ている。
ディフェンスは全員ボールに目を奪われている。オフサイドラインに沿ってモリーナの裏からスペースに入るカラブリアにトナーリからスルーパスが出る。
2列抜き。
第2節を終えて
前半のサイドの攻防は見応えのある内容。カラブリアが攻守の起点になっていたが、サイドバックが自陣に押し込まれた時の対応が課題。レビッチの負傷退場が懸念される。大事に至らない事を願う。
主要リーグ注目クラブの19-20シーズン
守備時・攻撃時フォーメーション収録
footballista 2020年9月号
選手配置 : footballtactics.net
画像引用 : DAZN