守備時と攻撃時のフォーメーション
フィオレンティーナ守備時① 4 – 4 – 2
右ウイングのカジェホン(77)が下がって4-3-3から4-4-2へ移行する。
フィオレンティーナ守備時② 5 – 3 – 2
左サイドのカストロビッリ(10)がディフェンスラインに下がって4-4-2から5-3-2へ移行する。
フィオレンティーナ攻撃時① 2 – 4 – 1 – 3
4-4-2からサイドバックとサイドハーフがポジションを上げ2-4-1-3へ移行しビルドアップ。
フィオレンティーナ攻撃時② 2 – 1 – 4 – 3
ボランチのプルガル(78)が下がって両サイドバックが中盤に上がった2-1-4-3。ハーフスペースのレーンでセンターバックからウイングへの楔を狙う。
ミラン守備時① 4 – 1 – 3 – 2
5レーンのハーフスペースに開くナポリの両センターバックをレビッチ(12)とディアス(21)が抑える。トナーリ(8)が5レーンのセントラルのパスコースを消す。ナポリの両サイドバックはチャルハノール(10)とサレーマーカース(56)が見て、スペースをケシエ(79)がカバーする。
ミラン守備時② 4 – 4 – 2
当たる位置を下げた4-4-2。3ラインを維持しながら、押し込まれた場合は5-3-1-1に移行する。
ミラン守備時③ 5 – 3 – 1 – 1
フィオレンティーナのサイド攻撃に対し、サイドバックとセンターバックの間のスペースをボランチが下がって埋める5-3-1-1。右サイドの守備の場合、トナーリ(8)が下がってカラブリア(2)とケアー(24)の間のスペースを埋め、トナーリ(8)が抜けてできたスペースを、ケシエ(79)とチャルハノールがスライドしてカバー。ゴール前は3-1ブロックで対応する。
ミラン攻撃時 2 – 3 – 2 – 3
ケシエ(79)が左サイドにスライドし、左サイドバックのエルナンデス(19)をウイングに押し上げる。チャルハノール(10)とディアス(21)が2シャドーを形成。
フィオレンティーナの崩しとミランのオフサイドトラップ
フィオレンティーナにピッチを大きく使われ、完全に崩されたシーン。失点にはつながらなかったが、自陣ゴール前で3対2を作られた。
12分、フィオレンティーナの攻撃。センターバックがハーフスペースに開き、サイドバックが1列上がって中盤のウイングレーンにポジショニング。セントラルレーンに入っていたWボランチの1枚、プルガル(白78)が下がってドロンゴフスキ(白69)からボールを引き出し、ダイレクトでミレンコビッチ(白4)に落とす。
チャルハノール(赤10)がアルスラン(白22)をマークする為サイドにスライドする事で、チャルハノール(赤10)とケシエ(赤79)の門が開く。ハーフスペースを降りてくるブラホビッチ(白9)にミレンコビッチ(白4)から、開いた門を通して楔が入る。
ブラホビッチ(白9)はウイングレーンでポストのサポートに動いていたカジェホン(白77)にダイレクトで落としてパス&ゴー。
カジェホン(77)はダイレクトで、チャルハノール(赤10)とケシエ(赤79)の門を通してアムラバト(白34)へ戻す。
アムラバト(白34)はドリブルで下がりながらペッセーラ(白20)へ。
ペッセーラ(白20)からビラーギ(白3)へ。この時、プルガル(白78)がビラーギ(白3)のサポートに動いている。
ビラーギ(白3)からプルガル(白78)へ。トナーリ(赤8)の寄せが遅れている。リベリー(白7)が一度深さを取り、ポストのスペースを作りに行く。
プルガル(白78)はダイレクトでトナーリ(赤8)の足元を抜き、ボールはウイングレーンにポジションを移したリベリー(白7)へ。楔と同時に、タッチライン際でカラブリア(赤2)を引きつけていたカストロビッリ(白10)が、リベリー(白7)が空けたハーフスペースにダイアゴナルラン。カストロビッリ(白10)にカラブリア(赤2)とケシエ(赤79)の門を通過される事になる。
リベリー(白7)はダイレクトでカストロビッリ(白10)へ。
ケアー(赤24)がリベリー(白7)に釣り出され3対2の状況。リトリートするミランに対し、フィオレンティーナはカストロビッリ(白10)が突っかけ、ブラホビッチ(白9)がロマニョーリ(赤13)とエルナンデス(赤19)の間へ。裏をカジェホン(白77)が狙う。
カストロビッリ(白10)がボールを触ったタイミングでロマニョーリ(赤13)がマークを離しボールへ詰める。ケアー(赤24)も中に絞っている。
ロマニョーリ(赤13)の裏を狙うブラホビッチ(白9)。最終ラインのエルナンデス(赤19)はブラホビッチ(白9)を流し、オフサイドを取りに行く。
裏を狙ったカストロビッリ(白10)のパスはロマニョーリ(赤13)に弾かれる。ブラホビッチ(白9)はオフサイドポジションだったが、カストロビッリ(白10)に十分なプレッシャーがかかっていないので失点していてもおかしくない場面だった。
ミランのコーナーキック
フィオレンティーナに崩されながらも失点は免れたミラン。直後のコーナーキックで鮮やかに先制し、嫌な流れを払拭する。
16分、ミランの右コーナー。ニアにケシエ(赤78)、ファーにロマニョーリ(赤13)。フィオレンティーナは3列に並び、スペースを埋めている。
キックの直前、ニアのケシエ(赤79)がディフェンスの前に出る。
チャルハノール(赤10)からのボールはピンポイントでケシエ(赤79)の真上にコントロールされ、ケシエ(赤79)が単独で飛んでいる。裏に動き出すロマニョーリ(赤13)にプルガル(白78)がつく。
ケシエ(赤79)がニアで合わせる。プルガル(白78)は止まるがロマニョーリ(赤13)は裏へ。
ゴールエリアでバウンドしたボールをロマニョーリ(赤13)が叩く。キーパーは一歩も動けなかった。
第9節を終えて
下位に沈んでいてもセリエAのチームは侮れない。結果は快勝だが、展開次第では全く違う流れになる恐れを感じさせるゲームだった。
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画像引用 : DAZN