第10節 ミラン 1 – 0 トリノ

[ SERIE A 21/22 ]

守備時と攻撃時の可変システム

トリノ守備時① 3 – 1 – 4 – 2

ミランの2-4-1-3でのビルドアップに合わせた3-1-4-2。

トリノ 3-1-4-2

トリノ守備時② 5 – 3 – 2

自陣では両ワイド(17・34)が下がって5-3-2に変化する。

トリノ 5-3-2

トリノ攻撃時① 3 – 4 – 2 – 1

Wボランチ・2シャドーの3-6-1。シャドーが前線に上がる3-4-3の形も見せる。

トリノ 3-4-2-1

トリノ攻撃時② 2 – 3 – 1 – 4

3-4-2-1から、3バックのジジ(26)・両ワイドのシンゴ(17)とアイナ(34)・シャドーのリネッティ77)が1列上がって2-3-1-4に変化。中央の2トップにラインいっぱいに広がるウイングは、4バックにとって守りにくい配置になっている。

トリノ 2-3-1-4

ミラン守備時① 4 – 1 – 4 – 1

トリノのビルドアップには、クルニッチ(33)とケシエ(79)が相手Wボランチを見る4-1-4-1で対応する。

ミラン 4-1-4-1

ミラン守備時② 4 – 2 – 3 – 1

自陣ではケシエ(79)が下がった4-2-3-1。シャドーの1枚をトナーリ(8)が見る。

ミラン攻撃時 2 – 4 – 1 – 3

2バックからのビルドアップ。両サイドバックがWボランチとラインを形成する。

ミラン 2-4-1-3

システムのマッチアップ

4 – 2 – 3 – 1 対 3 – 4 – 3

後半、1点ビハインドのトリノが動く。ボンジョルノ(白99)を下げ、ロドリゲス(白13)を投入。54分、ベロッティ(白9)OUT・サナブリア(白19)IN、リネッティ(白77)OUT・プラート(白22)INの2枚替え。3-4-3のトリノに対しミランは両サイドバックがトリノの両ワイドをマークし、トナーリ(黒8)がプラート(白22)をマーク。前線にポジションを取るプラート(白22)をつかむ為、トナーリ(黒8)が最終ラインに吸収される。トリノがサイドにボールを展開すると、ボールサイドのサイドバックがつり出されサイドバックの背後にスペース(黄①)ができる。また、1枚になったボランチがボールサイドのケアに動くと、ボランチの背後にスペース(黄②)ができる。

57分、トリノの攻撃。ボランチのトナーリ(黒8)が最終ラインに吸収されている。カラブリア(黒2)がつり出されてできたスペース(黄①)にブレカノ(白14)が走り込む。アイナ(白34)が縦にパスを送るとボランチのケシエ(黒79)がボールサイドに寄る。中央にスペース(黄②)が空く。

形では、カラブリア(黒2)がボランチの位置に上がって両センターバックが右にスライド、空いた中央のスペースをボランチが下がって埋め、4-2-3-1を維持しているように見えるが、両センターバックがつり出され、バイタルエリアがトナーリ(黒8)とプラート(白22)の1対1になっている危険な状況。ここでブレカノ(白14)がドリブルで下がる。

ブレカノ(白14)を追いかけ、ケア(黒24)が前に出る。ブレカノ(14)が空けたスペースに入るサナブリア(白19)を追いかけ、トモリ(黒23)がタッチライン際までつり出される。ブレカノ(白14)は中央スペース(黄②)のルキッチ(白10)へ。

ここでレオン(黒17)が猛烈なプレスバック。

レオン(黒17)のプレッシャーが間に合う。ルキッチ(白10)は切り返しでボールを下げながらレオン(黒17)のプレッシャーをかわす。

ルキッチ(白10)が切り返しから前を向く間にミランはポジションを修正。トリノは作り直しを余儀なくされる。

第10節を終えて

無失点は高評価だが、2シャドーと4バックのミスマッチへの対策が課題。2戦連続トップ下起用のクルニッチ(33)が、セットプレーのターゲットとしても効果的な活躍をみせた。

画像引用 : DAZN